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朝CAMP<12> 高群逸枝『娘巡礼記』
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<ゲスト>
杉田敦(美術批評)

■朝CAMPは、通勤や通学前にコーヒーを飲みながら、ゲストが選んだ一冊の「古典」をみんなで気軽に読んでみようという企画です。今回読む本は、高群逸枝『娘巡礼記』(岩波文庫)です。前半はゲストが関心に沿って発表します。後半はみんなでいろいろ話しましょう。朝のさえた頭で考えるとなにか新しい発見があるかも!

日時:2011年4月5日(火)7:30〜9:00
場所:渋谷周辺のカフェ(参加者にはメールでお伝えします)
定員:6人(要予約) 参加費:無料(飲み物代などは実費)

定員を超えましたので、予約受付は終了しました。ありがとうございます。(03/10 12:12)

【 趣旨 】
高群逸枝は詩人であり女性史家ですが、他の女性運動家と同じく、戦時下の姿勢を問題にする視点もあり、戦後充分に凝視められてこなかった思想家の一人といってよいでしょう。高群24歳のときの本作は、1918年に100回以上にわたって新聞に連載されたものですが、内容は表題どおり、うら若き娘が、四国巡礼を行った際の紀行文です。はけ口のないエネルギーが、清冽な言葉の奔流に姿を変えたかのような文章は、のちに女性史家となりそのことで否定的評価も生んでしまった彼女の原点でもあり、まさにその本質に触れることで、評価そのものが狭隘すぎ誤解であることを教えてくれます。またそうした観点だけでなく、寄る辺なくよその土地を巡礼する頼りなげな高群の姿は、西洋近代の明快すぎるアイデンティティに対するポスト・コロニアル的な読み替えを、より身近なかたちで伝えるものにもなっています。つまりそこには、ヴィクトル・セガレンや、先ごろなくなったアンティルの思想家、エドゥアール・グリッサンらの思想も反響することになるはずです。彼女のテキストを軸として、自由に想像や隠喩を働かせてみましょう。(文責:杉田)

【 プロフィール 】
杉田敦|Atsushi Sugita
美術批評/オルタナティブ・スペース、art & river bankディレクタ/女子美術大学教授。著書・編著に『メカノ』(青弓社)、『ノード』(青弓社)、『リヒター、グールド、ベルンハルト』(みすず書房)、『ナノ・ソート——現代美学、あるいは現代美術で考察するということ』(彩流社)、『アートで生きる』(美術出版社)、『アート・プラットフォーム』(美学出版)など。

【 今回読む本 】
高群逸枝『娘巡礼記』(岩波文庫)