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ナショナリズムと芸術生産 シリーズ第5回
「日本現代美術」のエコロジー
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<スピーカー>
オリヴィエ・クリシャー(美術史家)
<モデレーター>
崔敬華(キュレーター)
■日本の現代美術に、国家のイメージを越える、純粋な主題は存在するのか。この問題に、アーティストやキュレーターはどう向き合っているのでしょうか。
■今回のトークは、美術史家であり批評家であるゲストの見解から、「マイクロポップ」、「アーティストファイル」、「六本木クロッシング」や「MOTアニュアル」といった、日本現代美術の「現在」を表象することを目的とした、最近のいくつかの展覧会について言及し、次のような問題定義をしつつ、議論の場を拡げます。キュレーターや組織の打ち出す言説や理論と、アーティストの制作活動にギャップはないか。またそれは、美術の発展をゆがめていないだろうか。そうだとすれば、そのゆがみは何を犠牲にしているのだろうか。
日時:2010年10月23日(土)18:00〜20:00 ※受付開始は17:30
場所:路地と人(アクセス)
定員:20人(予約制) 参加費:1,000円(1ドリンク付)
※使用言語は日本語です
定員を超えましたので、予約受付は終了しました。ありがとうございます。(10/23 13:56)
【 プロフィール 】
オリヴィエ・クリシャー|Olivier Krischer
美術史家。筑波大学芸術学系助教として美術教育に関わる一方で、美術雑誌「アート・アジア・パシフィック」、「ジャパンタイムス」、「東京アートビート」 等に、中国と日本の現代美術批評やエッセイを定期的に寄稿している。最近の主な研究は、中国の現代写真と、20世紀初期の日本と中国の美術における関係について。
崔敬華|Che Kyongfa
キュレーター。Artist Pension Trust Beijing 共同ディレクター。2001年ロンドン大学ゴールドスミスカレッジ美術史論修士課程修了、2006年ルンド大学マルモ・アート・アカデミー、批評学修了。主な展覧会企画は、「OK Video Festival」(2005/ジャカルタ)、「Mindscapes」(2006/東京)、「Recycled」(2008/オスロ)、「The Demon of Comparisons」(2009/アムステルダム)、「Fog Dossier」(2010/ソウル)。
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「ナショナリズムと芸術生産」のトークイベントについて
■ナショナリズムは国家の変遷と共に形を変え、様々な文脈と定義を生みだしてきました。現代社会で見られるナショナリズムの一番大きな問題は、国家という共同体で結ばれた「我々」と、その外に存在する「彼ら」を区別し、他者に対する理解や想像力を欠くことから、排他的な傾向を帯びるということです。私たちは皆、生きて行く上で何かしらの帰属意識を必要とするだけに、ナショナリズムは誰にでも存在しうる、急所のようなものです。この危うさを知るためには、国家とはどのような共同体であり、一個人としてどのように向き合うべきかを考える必要があります。
■このトークシリーズは、政治ではなく、芸術生産の領域からナショナリズムについて考えてみようという試みです。芸術の生産、その活動が、様々な力によって形作られるナショナリズムにどのように対峙し、何を発信できるのか。これらの問題を考えるに当たって重要な、国家、アイデンティティー、コミュニティー、そして他者性といった問題を、アーティスト、キュレーター、研究者がそれぞれの活動や研究を軸にとりあげ、参加者と共に考え、議論してゆきます。
崔敬華(キュレーター)
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Talk & Discussion Series:
Nationalism and Artistic Production
"Nationalism and Artistic Production" is a series of five talks organized by CAMP with invited curators, artists and thinkers. This is not only an attempt to look at different phenomena of nationalism in Japan - including xenophobia and exclusive nationalism - and various cultural production that enunciates, represents or challenges nationalism. It also aims to contemplate, through discussion, on participants' own sense of nationalism and views on community, identity, and otherness. In order for that, the talk series will explore and analyze what a nation is and how we as subjects relate to a nation, and further reflect on the potential in which artistic production can critically engage with nationalism formed by various kinds of power.
The Ecology of Japanese Contemporary Art
18:00 - 20:00 Saturday, 23 October 2010
[ Speaker ]
Olivier Krischer (Art historian)
[ Moderator ]
Che Kyongfa (curator)
Venue: roji to hito (Map)
Language: Japanese
Admission: 1,000yen (with 1 drink)
Capacity: 20 (Booking Required)
[ Outline ]
Is there an authentic subject in contemporary Japanese art, beyond the national image? Do artists and curators confront this question, or circumnavigate it?
Taking the form of an introduction to open discussion, this talk will reference recent exhibitions that aim to represent contemporary Japanese art "now", such as Micropop, Artist File, Roppongi Crossing and the MOT Annual. Is there a gap between the theories of curators and institutions, and artistic practice itself? Does this distort the development of artistic practice? Moreover, what are we really sacrificing by doing so?
[ Biography ]
Olivier Krischer
Art historian; currently assistant professor in art and design at the University of Tsukuba. His reviews and essays on contemporary art in China and Japan have appeared in ArtAsiaPacific, The Japan Times, Tokyo Art Beat, etc. His recent research includes contemporary Chinese photomedia, as well as Sino-Japanese relations through art in the early twentieth century.
Che Kyongfa
Che Kyongfa is an independent curator based in Tokyo. Her curatorial projects include "Fog Dossier" (2010, Seoul), a collaborative project with the artist Jeuno Kim; a two-year project called "Electric Palm Tree" (2009, Amsterdam & Jakarta), co-curated with Binna Choi and Cosmin Costinas; "Recycled" (2008, Oslo) an exhibition by Oslo-based artist unit Danger Museum; and "OK Video Festival" (2005, Jakarta) co-curated with Jakarta-based artists' initiative Ruangrupa. She also organizes workshops, lectures, and discussions.
/ Events /
【 24/11/11 】Reading Group "ART SINCE 1900": 1928b|モダニズムのタイポグラフィ
【 24/10/28 】『流れの中で』読書会 #14<第12章|インターネット上のアート>
【 24/10/14 】Reading Group "ART SINCE 1900": 1929|「映画と写真」
【 24/09/30 】『流れの中で』読書会 #13<第11章|ウィキリークス ─ 知識人の抵抗、もしくは陰謀としての普遍性>
【 24/09/16 】Reading Group "ART SINCE 1900": 1930a|ドイツの女性写真家たち
【 24/09/02 】『流れの中で』読書会 #12<第10章|グーグル――文法を超えた単語>
【 24/08/19 】Reading Group "ART SINCE 1900": 1930b|バタイユの造反するシュルレアリスム
【 24/08/05 】『流れの中で』読書会 #11<第9章|近代(モダニテイ)と同時代性――機械複製とデジタル複製>
【 24/07/22 】Reading Group "ART SINCE 1900": 1931a|シュルレアリスムのオブジェ
【 24/07/08 】『流れの中で』読書会 #10<第8章|グローバル・コンセプチュアリズム再訪>
【 24/06/24 】Reading Group "ART SINCE 1900": 1931b|ヨーロッパ絵画と彫刻と「不定形」
【 24/06/10 】『流れの中で』読書会 #9<第7章|リアリズムについて>
【 24/11/11 】Reading Group "ART SINCE 1900": 1928b|モダニズムのタイポグラフィ
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