土湯CAMP #2「ケンタウロスの苦悩」

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土湯CAMP #2「ケンタウロスの苦悩」
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有賀慎吾(アーティスト)、狩野愛(現代美術、文化産業研究)、菅谷奈緒(詩人)、Barbara Darling(アーティスト)

日程:2013年9月6日(金)~8日(日)
場所:主に福島県福島市土湯温泉町[アクセス
参加費:無料(予約不要)
※土湯CAMPは「土湯アラフドアートアニュアル2013」の参加イベントです


【 タイムテーブル 】 ※天候によって場所が変更になることがあります
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9月6日(金)
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19:30-21:30|合わない人とうまくやるためのアイディア出し|狩野愛 ※非公開
場所:東京→土湯温泉(移動中)
概要:価値観が根本的に違うと思われる人と、どのように折り合いながらwin-winの関係を築けるのか? みなさまの体験談をひとつご用意ください(家族、師弟、恋人、上司と部下、同僚、何でも結構です)。
21:30-23:30|おしごと|Barbara Darling ※非公開
場所:東京→土湯温泉(移動中)
概要:各々、いままでやってきた労働の経験を話す。

24:30-26:00|散歩
場所:土湯温泉周辺(集合:24:30に中ノ湯の前)
※交通状況で開始時間が変更になることがあります

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9月7日(土)
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08:00-09:30|朝食 ※食べ物は持ち寄り
場所:福島市役所土湯温泉町支所の前
09:30-11:00|散歩
場所:土湯温泉周辺(集合:09:30に福島市役所土湯温泉町支所の前)

13:00-15:00|社会運動の中のアートから、アートとアーティストの役割を問い直す|狩野愛
場所:伝承館
概要:私たちは、学校や家庭や社会で倫理観や規律などを教わり、従うことに慣れており、疑う・抗う・広げる・逸れることの重要性を問われることはあまりないかもしれません。しかし、私は、今の社会に、社会批判的な想像力を養う必要性を感じています。なぜなら、社会と個人に内在する問題は常に表があれば裏がある、多様で複雑な存在だから、想像力を広げるために色々な視点を持つことが重要だと考えているからです。
「人は女に生まれるのではない。女になるのだ」このシモーヌ・ド・ボーヴォワールの言葉は、私たちの意識や主体がいかに社会によって影響を受け、構成されているのかを端的に示唆しています。
私が考える「アートアクティヴィズム」も、その定義は未だ曖昧であるものの、芸術を通して社会と自己に規定されがちな「思い込み」、あるいは「支配的な」関係性を問い直す、思考実験の延長線にあります。
今回は、ブライアン・ホームズが対抗文化としての芸術実践「イベントワーク」に関する論文をテキストに、みなさんと芸術と社会と政治の交差点についてディスカッションできればと考えています。
<参考資料>
事前に参考資料を読んでおきたい方(このイベントに参加する方に限ります)は、件名を「土湯CAMP#2の参考資料」とし、氏名/連絡先/簡単な自己紹介を明記の上、notesoncamp(at)gmail.com (「(at)」を「@」に変更してください)までお送りください。PDFをお送りします。

17:00-19:00|Blind Cooking|有賀慎吾
場所:ひさごカフェ
概要:「市場は、個別には不合理な多くの個人を集団として合理的な結果へと導き、個別には利己的な動機から集団として適切な結果へと導くのだ。」 マット・リドレー
レシピのないあるひとつの料理を参加者全員で作り、最後にそれを参加者全員で食べます。ただし、同時に複数の人間が協力し合い、分業体制でひとつの料理を作るのではありません。料理がテーブルに並ぶまでのプロセスを、時間軸に沿って分割し、参加者はそれぞれ割り当てられたひとつのタスクのみをこなし、他の参加者の調理を手伝ったり覗く事さえ出来ません。また、すべてのプロセスは記録として録画されており、食事が終わった後に参加者全員でその記録を検証し、それについて話し合いをします。最終的な結果として出来上がる「よくわからない料理」と、それに対する責任を、その場にいる参加者全員が部分的に負っているという状況を作り出します。
19:00-22:00|夕食 ※食べ物は持ち寄り
場所:福島市役所土湯温泉町支所の前
22:00-24:00|百物語をしながら「正しく怖がる」とはなんだったのか考える。|菅谷奈緒
場所:旅館跡地(岩城屋旅館)
概要:怪談話を100話語り終えると本物の怪が現れるとされる百物語にならい参加者がひとつずつ怖い話をしていき、全員が話し終えて真っ暗になった状況で恐怖という感情について話し合います。参加される方は5分程度におさまる怖い話(怪談、都市伝説など理解不能な怖い話なら何でも可)をひとつご用意ください。
24:00-26:00|真夜中の運動会:騎馬戦|有賀慎吾+狩野愛+菅谷奈緒+Barbara Darling
場所:土湯温泉周辺(集合:24:00に福島市役所土湯温泉町支所の前)
概要:真夜中の運動会を開催します。今回の種目は騎馬戦です。動きやすい格好でお集りください。

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9月8日 (日)
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08:00-09:30|朝食 ※食べ物は持ち寄り
場所:福島市役所土湯温泉町支所の前
09:30-11:00|散歩
場所:土湯温泉周辺(集合:09:30に福島市役所土湯温泉町支所の前)
11:00-12:00|Blind Cooking|有賀慎吾
場所:福島市役所土湯温泉町支所(3階の会議室)
概要:前日の続きで、記録映像を見ながら話し合いをします。

13:00-15:00|ボランティア|Barbara Darling
場所:土湯温泉周辺(集合:13:00に福島市役所土湯温泉町支所の前)
概要:土湯温泉でビラ配りを行い、思想と労働の関係について体験します。

17:00-19:00|SNSを無駄遣いする|有賀慎吾 ※非公開
場所:土湯温泉→東京(移動中)
概要:東日本大震災の発生時、TwitterをはじめとするSNSはその「有用性」を巡って、インターネットの世界だけではなく幅広く旧来のメディアにおいても注目を集めました。これはサイバースペースをインフラとするSNSが、その外部であるはずの現実社会においても、その有用性を一時的にですが獲得した端的な例だと言えるでしょう。
今回の企画では、これとは逆の「Twitterの負の側面」あるいは何の役にも立たない「無用性」という側面をあらわにするような使い方を模索したいと考えています。Twitterの中でのみ通用するようなくだらない遊びを参加者で考え、それらをタイムライン上で「つぶやき」として実践します。その場に居ない方でもタイムライン上で参加してもらう事が可能です。すべては自由なインターネットのために!
19:00-21:00|もうひとつの反省会|菅谷奈緒 ※非公開
場所:土湯温泉→東京(移動中)
概要:今回の土湯CAMP#2にて、実際には起こらなかった出来事について振り返り反省会をします。


【 プロフィール 】
有賀慎吾|Shingo Aruga
1983年長野生まれ。2011年東京芸術大学美術研究科絵画専攻修了、現在は同大学院後期博士課程に在籍中。主な展覧会に、「POST(TERATOTERA祭り)」(東京文化発信プロジェクト、2011)、個展「Slime mold Process」(island MEDIUM, 2012)などがある。黄と黒で構成する混沌とした世界観のインスタレーションでデビューし、会田誠にその才能を高く評価された。現在は、知覚・言語・現実などの代替項(オルタナティブ)をテーマに表現を模索している。
http://www.aruga-shingo.com/
狩野愛|Ai Kano
1983年生まれ。2012年、ロンドン大学ゴールドスミスカレッジ、カルチャーインダストリー修士課程修了。現在は東京藝術大学大学院博士課程に在籍中。哲学やカルチュラルスタディーズを軸に、日本におけるアートアクティビズムの現状の考察と可能性を、西洋の実践や理論と比較しながら探りたい。
菅谷奈緒|Nao Sugaya
1981年千葉県生まれ。2007年女子美術大学大学院修了。日本各地に存在する「ふるさと村」を自転車で訪れた“randonneur”(2009、art&river bank)、日々の天気と軍事演習についてリサーチした“days”(2011、同上)など、リサーチに基づいた制作活動を行っている。
http://d.hatena.ne.jp/nao_sugaya/
Barbara Darling|バーバラ・ダーリング
1981年新潟県生まれ、東京育ち。2010年東京芸術大学大学院修士課程修了。最近の主な展覧会に、東京アートミーティング[第3回]Tokyo Sonic Art Weeksアートと音楽「共感覚実験劇場」(東京藝術大学大学美術館, 2013)、渋谷芸術祭(渋谷ヒカリエ アーバンコア4F, 2012)、「きのう、あったことについて」(AI KOWADA GALLERY, 2012)、BARBRAR DARLING SHOW “SOMETHING ABOUT US” (東京芸術大学, 2012)、Shiny holidays exhibition 2011「the Civilization」(銀座西欧ギャラリー, 2011)など。
http://barbaradarling.com/