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ナショナリズムと芸術生産 シリーズ第1回
「アーティストとしての方法(の一つ)」
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<ゲスト>
小泉明郎(アーティスト)
<モデレーター>
崔敬華(キュレーター)
■小泉明郎は、芸術の政治化から距離を置くためには、ある種の責任の放棄が可能にする、aestheticsに身をまかせた飛躍の瞬間が必要だと言います。アーティストとしてナショナリズムの問題とどのように向き合い、どんな可能性を提示でき、また、そこにはどのような危険性が含まれるのかを、彼の国内外での精力的な活動を振り返りながら考えてゆきます。
日時:2010年5月26日(水)20:00~22:00 ※受付開始は19:30
会場:荻窪ベルベットサン(アクセス)
定員:30人(予約制) 参加費:1,000円(1ドリンク付き)
【 プロフィール 】
小泉明郎|Meiro Koizumi
1976年群馬県生まれ、神奈川県在住。2002年、チェルシー・カレッジ・オブ・アート・アンド・デザイン(ロンドン)卒業。 2005~2006年、ライクスアカデミー(アムステルダム)のアーティスト・イン・レジデンス参加。主な参加展覧会に「メディアリーナ」ゴヴェット・ブリュースター・アートギャラリー(2004/ニュージーランド)、「アウト・ザ・ウィンドウ」国際交流基金フォーラム(2004/東京)、「第3回南京トリエンナーレ」(2008/中国)、 「MAMプロジェクト009」森美術館(2009/東京)など。
http://meirokoizumi.com/
崔敬華|Che Kyongfa
1977年兵庫県生まれ、東京在住。キュレーター。Artist Pension Trust Beijing 共同ディレクター。2001年ロンドン大学ゴールドスミスカレッジ美術史論修士課程修了、2006年ルンド大学マルモ・アート・アカデミー、批評学修了。主な展覧会企画は、「OK Video Festival」(2005/ジャカルタ)、「Mindscapes」(2006/東京)、「Recycled」(2008/オスロ)、「The Demon of Comparisons」(2009/アムステルダム)、「Fog Dossier」(2010/ソウル)。
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ナショナリズムと芸術生産
■ナショナリズムは国家の変遷と共に形を変え、様々な文脈と定義を生みだしてきました。現代社会で見られるナショナリズムの一番大きな問題は、国家という共同体で結ばれた「我々」と、その外に存在する「彼ら」を区別し、他者に対する理解や想像力を欠くことから、排他的な傾向を帯びるということです。私たちは皆、生きて行く上で何かしらの帰属意識を必要とするだけに、ナショナリズムは誰にでも存在しうる、急所のようなものです。この危うさを知るためには、国家とはどのような共同体であり、一個人としてどのように向き合うべきかを考える必要があります。
■今回の5回にわたるトークシリーズでは、政治ではなく、芸術生産の領域からナショナリズムについて考えてみようという試みです。芸術の生産、その活動が、様々な力によって形作られるナショナリズムにどのように対峙し、何を発信できるのか。ナショナリズムを考えるに当たって重要な、国家、アイデンティティー、コミュニティー、そして他者性といった問題を、アーティスト、キュレーター、研究者がそれぞれの活動や研究を軸にとりあげ、参加者と共に考え、議論してゆきます。
崔敬華(キュレーター)