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拡張された場/社会彫刻/リレーショナル・アート
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<スピーカー>
遠藤水城(キュレーター)
<モデレーター>
冨井大裕(美術家)

■現在準備している東京オペラシティアートギャラリーでの曽根裕の個展についてやアーカス・プロジェクトにて開催した(されつづけている)冨井大裕の展覧会について話します。
■彫刻について、というお題の範囲を踏み越えないようにしながら、もろもろいろいろ普段考えている悩みをみなさんに打ち明けることになりそうです。
■またみなさんの悩みを聞きたいです。そもそもなぜ、僕らは新しい現実をメディウムを通して具現化し、それを「立たせる」ということをしてしまうんでしょうね。

日時:2010年11月19日(金)19:30〜21:30 ※受付開始は19:00
場所:Sedona[代官山食堂](アクセス
定員:50人(予約制) 参加費:1,000円

定員を超えましたので、予約受付は終了しました。ありがとうございます。(11/18 06:33)

遠藤水城|Mizuki Endo
インディペンデント・キュレーター。1975年札幌生まれ。art space tetra(2004/福岡)、遊戯室(2007/水戸)を設立。2004-2005年、日本財団APIフェローとしてフィリピンおよびインドネシアに滞在。2005年、「Lorenzo Bonaldi Art Prize」受賞。「Singapore Biennale 2006」ネットワーキング・キュレーター。2007年、Asian Cultural Councilフェローとして米国に滞在。同年より2010年までARCUS Projectディレクター。他に、「福岡アジア美術トリエンナーレ 2009」協力キュレーター、「ヨコハマ国際映像祭2009」キュレーターなど。共訳書にジェイムズ・クリフォード『ルーツ- 20世紀後期の旅と翻訳』(2002年/月曜社)、インタビュー集に『アメリカまで』(2009年/とんつーレコード)。現在、ゲストキュレーター として東京オペラシティアートギャラリーでの曽根裕展「Perfect Moment」(2011年1月〜3月開催)を準備中。
冨井大裕|Motohiro Tomii
1973年新潟県生まれ。東京都在住。1999年武蔵野美術大学大学院造形研究科彫刻コース修了。日用品の使用と原理的な彫刻の両立を試みる希有な作家として知られる。これまでに個展・グループ展多数。2009年、galleryαMにて「変成態—リアルな現代の物質性」に参加。2008年3月より、茨城県のアーカス・スタジオにて、個展「企画展=収蔵展」を作品が朽ちるその日まで開催中。



■4月から始めた彫刻にまつわるトークもいよいよ最後の回を迎えることになった。これまで〈オブジェ〉〈デュシャン〉〈展示について〉〈造形〉と、彫刻をテーマに据えながら、ひとつとして彫刻が主題になるトークを展開することはなかったが、それも彫刻という言葉のわからなさがもたらす魔力のひとつかと、いまは身勝手に納得している。物質を扱い、制作に確かな労働を伴うことからも、彫刻は現実に存在するという点において非常に強力なメディアであると思われるかもしれない。しかし、これまでのトークの変遷を聞いて頂ければわかるように、実は非常に不定形で曖昧模糊とした存在であり、それ故に現在も世界のどこかで彫刻はつくられ、東京でも我々のトークが行われている。
■そんな彫刻を語るシリーズの最後を飾るのはインディペンデント・キュレーターの遠藤水城氏であり、お題となるのは曽根裕氏である。曽根氏は彫刻家ではないが、到達不可能な目標を自ら設定し、その目標へジャンルを横断しながら向かっていく様は、乱暴な言い方ではあるが、本来私が思い抱く彫刻家の姿を連想させる。曽根氏は2011年に東京オペラシティギャラリーで個展が開催予定である。今回はその曽根展のゲストキュレーターであり、美術を本当に確かなものであると信じる為に様々な活動を行う遠藤氏に、曽根展のことを中心に話を伺ってみたい。

林卓行「《オブジェ》再論」
http://ca-mp.blogspot.com/2010/04/100424.html
粟田大輔「反転と可能態」
http://ca-mp.blogspot.com/2010/05/100529.html
石崎尚「彫刻を見ることと見せること」 
http://ca-mp.blogspot.com/2010/06/100619.html
天野一夫「現代の『造型』をかんがえる—『変成態』を語りながら」
http://ca-mp.blogspot.com/2010/08/100827.html

冨井大裕(美術家)